日々の思索紀稿

日々の出来事や趣味(特に乃木坂46)などを自由につらつらと書いていきたいと思います。

ちっちぇえな ~シャーマンキング展堪能編~

 

前回のブログで報告した通り、とんでもない思いをしながら車を走らせてきた私。

 

yamablog0516.hateblo.jp

 

今まで

 

「世の中で一番怖いものはなんですか?」

 

という質問に

 

「ゑ…、人……?」

 

と曖昧な回答しかできていませんでしたが、この経験によって回答が

 

「後ろを走る車の運転手の視線」

 

に更新されました。

あの視線程怖いものはありません。後ろの車の人は皆僕のことをクソ運転テク野郎と思ってるんだと簡単に被害妄想してしまうようになりました。

 

 

 

そんな怖い思いをしながら遂にシャーマンキング展が催されている出雲文化伝承館に到着。

 

 

 

展示場の出雲文化伝承館は、主人公である麻倉葉の実家のモデルになっていることもあり、もう入る前からシャーマンキングの世界観を肌で感じることができました。

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まずは、展示場へ。

 

 

 

中の展示は原画が飾られていたのですが、それを見てびっくりしました。

 

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原画ってすげえええええええええ!!!

 

 

あまり原画展覧会へ足を運ぶ機会が今までなかったため、原画に触れるのはとても新鮮だったのもあり、その迫力に圧倒されました。

 

 

 

凄いところ①

「描き込みの量が凄い」

 

ひとつひとつ見ていくと本当にどの絵も描き込みが凄くて、絵に密度を感じました。

コマ単位で見ていっても、どのコマもおざなりになっていない。全てのコマが一枚の絵として成立するのではないかと思ってしまう程です。

 

単行本等で読んでても絵の迫力には驚かされますが、原画ではなお一層それが感じ取れました。

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凄いところ②

「コマの使い方が大胆」

 

本で読んでるとあまり意識しないのですが、原画という実際の原稿用紙サイズで漫画の絵を見ると、展覧会で選んだ一枚がどれもそうだっただけなのかもしれませんが、とにかく用紙のなかでのコマの使い方が大胆だという事に気づきました。原稿用紙のサイズ感を知るとなかなかそこに詰められる情報量にビビって小さい絵を描きがちになってしまいそうではあるのですが、そんなことお構いなしとでも言わんばかりに絵がでかい。

 

もはや原稿用紙よりも絵の方がでかいんじゃないかと思うくらいでした。何言ってるか分かんないと思うけど。

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凄いところ③

「修正液をたくさん使う」

 

これが今回の訪問で一番ハッとした発見だったと思うのですが、意外にも修正液をたくさん使っているのです。

もちろん間違えに間違えまくっただけの理由で使われているのではなく、例えば水のきらめきや瞳の光、それから背景の絵と人物の絵を差別化するためにキャラの周りに引いた白線などひとつの技術として修正液を多用していたのです。

 

引き算の美学とでも言うべきでしょうか。

 

さすがにこればっかりは印刷され完成された”本”という形での漫画では知ることはできない、原画だからこそ発見できたものだと思いました。

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凄いところ④

「絵の密度とコマの大胆さが共存している」

 

先ほど凄いところ①と②で「絵の密度が凄い」という事と、「コマ割りや絵が大きくて大胆」という事をお伝えしました。

 

「どっちだよ!!」と思った方もいるかもしれません。

しかし、答えとしては「どっちも」なんです。

 

大胆だけど細かいんです。二項対立ではないのです。

あくまでこの二つの性質はお互いがお互いの良さをかき消さずに、それでいてそれぞれの良さを最大限に引き出す50:50丁度の所で調和し合っているのです。

 

 

めちゃくちゃ顔がアップに描かれたコマでさえもなぜかそこに密度を感じました。これは大袈裟じゃなく本当です。

 

 

 

真に恐ろしいのは、僕がこうして論じた仮説が正しいものであった場合、この緻密な計算のもと描かれた漫画が一週間で19ページも産出されていたということです。

 

僕も絵を描くので少しは経験を有しているところもありそこそこは語れますが、描きこむって相当大変だし時間もかかります。それを難なくこなし、しかもストーリーは面白くしていかなければならない。想像以上にハードな仕事だということをこの原画展で悟りました。

 

 

 

僕はこうして数十点もの原画を拝見して「っげ~~…っげ~~…」と一人で情けない感嘆の声を漏らしながらその凄さに酔いしれたのでした。

 

 

 

 

 

武井宏之先生の絵は僕の理想の絵に近いです。ああいう絵が描きたいと思わせるようなテクニックや描き方が満載です。

 

とても満足しました。本当に行ってよかったと思います。

 

 

 

絵の凄さと、そしてやはりハオ様のカッコよさに大満足の気持ちのまま、帰りは何のパニックもなく車を運転し無事帰宅しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満足した要因の一つに「ひと昔前の漫画の展覧会」であったことと、「人里離れた閑静な土地で催された」ことは関係あるかもしれないなとふと思いつつ、これにて今回のブログを締めることにしましょう。

 

 


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↑展覧会のメッセージボード。「えっ、こんなのあるんだ」と急いで立った状態で描いたから、なんかすげえ腹立つ口の閉じ方をした葉が描き上がった。

メッセージボードのイラストみんな上手くてビビった。

 

 

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※原画写真は撮影可能でしたが、権利の都合や有料の展覧会である事を考慮しぼかしを掛けてあります。

 

 

シャーマンキング』 (SHAMAN KING) は、武井宏之による日本の漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)において1998年31号(1998年7月13日号)から2004年40号(2004年9月13日号)まで連載された。通称は「マンキン」。話数カウントは「第○廻」(○には漢数字が入る)。2021年3月時点でシリーズ累計発行部数は3800万部を突破している。(Wikipediaから引用)